新旧の寧夏特別研究員の懇談会を開催
国際協力銀行JBICの人材育成事業で、昨年度から実施された寧夏大学特別研究委員の先生方は、5月末に無事帰国され職場に復帰しておられます。
6月19日に第2期の先生方が出発されるに当たり、6月16日(金)午後2時から、新旧の特別研究員に寧夏研究所に集まってもらい懇談会を開きました。去年派遣された中から3人、今年新たに派遣される7人の先生(一人は北京主張中で欠席)と冀斌(キヒン)人事処処長が出席されました。
第1期の先生からさまざまな体験談、苦労話が話され、これから行かれる2期目の先生は熱心にメモをとり、質問をしていました。
話された内容をいくつか紹介します。
(研究に関すること)
- たとえば島根大学が用意した特別研究員室のパソコンなど、研究条件は満足できるものであった。これらによってある程度の成果を上げることができたと思っている。いろいろと配慮していただいた島根大学や指導教官、担当の事務方に対して感謝の気持ちを伝えてほしい。
- 研究室が特別研究員室でなく、指導教官の近くにあればもっとよかった。特に実験系は、実験室での実験とコンピュータが使える特別研究員室が離れており非常に不便であった。 また、研究員にとって指導する先生と接する時間をできるだけ多く持つことはとても重要であるが、離れていることでその時間が少なくなりがちだった。
- 帰国しても指導教官と継続して連絡を取ることを約束したが、これはとても重要と思う。
(生活に関すること)
- 会館(宿舎)は国際電話が使えず、どこでどのように国際電話をかけるか分からないので最初は家族との連絡が取れなくてとてもいらいらした。
- 電気メーターは会館に一つしかなく、全員均等負担のプール制である。私たちは極力節約をして出費を抑える努力していたので、暖房などたくさん使っている人と比較していつも不合理・不公平感を持っていた。節約している者の努力が報われるように個別メーター制などにしたほうがいい。
- 研究以外の活動が少なかった。研究以外に日本人の文化、伝統、習慣、生活等を理解することが日本での研修のもう一つの大きな意義だと思う。言葉の問題があって一人で行動ができないのでこのような活動の機会を準備してほしい。日本は休日が多い。単調な生活になりがちなので、近くてもよいからそのような機会があればよりよかった。
- 訪日前に日本語を勉強していくことが重要であるとは思っていたが、大学の仕事が忙しく、その時間が作れなかった。寧夏大学の人事部でその時間が取れるよう配慮してほしい。
等等具体的で2期生には参考になる話ばかりでした。
特別研究員を受け入れることは、研究者の人的ネットワークを広げ、寧夏国際共同研究所の将来にも重要な役割を果たすことは間違いない。長期的な展望にたって取り組むことが必要と思われます。