2017年度中日青年科学技術担当者交流プログラム訪中団へ参加しました

 私たちの研究所はこれまで、30年近くにわたって農村開発を中心にした国際共同研究を進めてきました。このたび、少し毛色が違いますが、科学技術の相互交流を促進するという中日青年科学技術担当者交流プログラムに参加できたことで、日中の科学技術交流の重要性を改めて認識し、私たち研究所も、自然科学分野や科学技術の分野での交流をさらに発展させていく必要性を感じるとともに、そのための基礎を固めることができたと感じています。
 河南省鄭州市を中心に大学の研究施設や製薬工場、大型機械やバスの製造現場といった先進事例を視察することができました。こうした視察先で最も印象的であったのは、スケールの大きさです。視察先の規模や大きさは、日本との対比でいえば規格外であり、度肝を抜かれるものでした。それと同時に感じたのは、日本における繊細な先端技術や行き届いたソフト面を念頭に置くと、日中が科学技術分野で、国際共同・協力をすすめ相互補完的な役割を発展させることで、無限の可能性が広がるのではないかという点です。
 以上のように、本交流プログラムに参加することで、多くのことを学ぶことができ、今後の私たち国際共同研究所の活動方向性についても展望できる貴重な機会となりました。
 日本の科学技術担当者や研究者の方々の国際交流について、本研究所でも側面支援はもちろん、今後、大いに担っていければと考えています。貴重な機会をご提供いただいた中国側およびJSTをはじめとした関連の皆様に心よりお礼申し上げます。

 島根大学法文学部 准教授/島根大学・寧夏大学国際共同研究所 副所長  関 耕平

視察風景