第10回 日中学術国際セミナーが開催されました

 2013年5月11日(土)、12日(日)の2日間にかけ、「日中農村における持続可能な社会構築と環境教育」を全体テーマとして、島根大学生物資源科学部1号館において第10回 日中国際学術セミナーが開催されました。今回のセミナーは従前と異なり、独立行政法人 国際協力機構(JICA)の支援を受け、中国西部地域を研究対象としている中国人研究者を17名研修派遣いただきました。国際共同研究所が現在推進している「中国西部学術ネットワーク」の設立理念と既往の活動がJICAに高く評価されたのが支援理由です。
 セミナー初日は、小林祥泰 島根大学長、王鋒 寧夏大学代表、西宮宣昭 JICA中国国際センター所長より挨拶があり、松本一郎 准教授(島根大学教育学部)、王鋒 教授(寧夏大・島根大国際共同研究所所長)、高島亜紗 調査役(JICA中国事務所)からそれぞれ、「地域や学校現場における環境教育 −現状と課題・私たちの目指すもの−」、「寧夏の農村流動人口による経済社会発展への影響及びその対策に関する研究」、「中国中西部におけるJICAの日中協力」と題する基調講演が行われました。

 分科会においては、日中協力事業、中国の農業環境保護政策、環境教育、ソーシャルキャピタル、中国農村の人口移動、中国農村経済、中国の年金保険、乾燥地環境、自然エネルギー利用、農業、音楽と農業に関する計42題の口頭発表が行われました。
 セミナー終了後、活発な総括討論に引き続き、島根大・寧夏大国際共同研究所所長 伊藤勝久 教授より本セミナーの総括、第11回の日中国際学術セミナー(寧夏大)に向けての課題整理および「中国西部学術ネットワーク」の参加呼びかけが行われました。
 このネットワークは、共同研究所がハブになり、中国西部の研究を行う幅広い研究者のネットワークを形成し、当該地域の研究を多分野の研究者が参加することで飛躍的に高めることを目的としたものです。参加者の多くはこれに賛同し、秋に予定されているセミナーの際の調印を目指すことにしました。
 セミナー終了後、島根大学主催のパーティーが東急インにて開催されました。島根県、松江市からの出席者を迎え、寧夏大学寧夏大学音楽学院の劉明教授と島根大学教員、学生による演奏会が余興として披露され、セミナー参加者が相互交流を深めました。 

 
2013年 日中国際セミナープログラム

 



※本セミナーについて,JICA中国事務所のホームページに記事が掲載されておりますのでぜひご覧ください。
 URL http://www.jica.go.jp/china/office/others/newsletter/201306/02.html#a04