平成20年度 日中国際セミナー (12月5日〜7日)   於:島根大学
『条件不利地域における地域振興と生活改善』


 島根県松江市の島根大学キャンパスにおいて、農村開発の現場の実地共同調査と農村医療の共同研究結果を踏まえて、総合的に農村問題をとらえ学術的な討論を行いました。分野の異なる研究者間の討論により、農村開発、農村医学の領分やにとって新たな発想や課題が見出されました。

 具体的には、@農業技術・畜産技術の自然科学的検討だけではなく、販売・マーケティング、農村社会への需要体制構築など、社会科学的研究との共同が確認されました。A農村社会の変容に関して、経済学的手法だけではなく、社会学的接近やソーシャルキャピタルの変容も大きな要因になっていることがあきらかになりました。B生活習慣病に関してコホート研究のベースライン調査を実施する必要性とともに、社会組織の性格に迫るソーシャルキャピタル研究も必要なことが確認されれました。