◆ 浜田市の緑化訪問団が石嘴山市を訪問                     (第3号-1)

 2008年6月30日付け寧夏新聞ネットの報道によれば、浜田市の緑化訪問団一行は、6月28日に
石嘴山市に到着し、石嘴山市政府を友好訪問するとともに、日中友好防護林植樹活動を行った。

 1994年11月2日、浜田市と石嘴山市は、友好都市協定を結び、以来14年にわたって双方は文化、
教育等多方面にわたる交流を実施し、民間交流を拡大し、両市民の友情を深めてきた。
 1999年から浜田市は、毎年緑化訪問団を組織し、石嘴山市で植樹活動を行ってきた。これらの
活動は、両国、両市民の友情を深めただけでなく、石嘴山市の生態建設を積極的に推進する役割
を果たした。  
 6月28日午前、訪問団一行は、石嘴山市副市長張建瑞氏などの随行の下に、石嘴山市民と共に、
星海湖(人口湖)にある中華奇石山で松の木の植樹を行い、両国、両市民の友情が永遠に変わらな
い(万古長青)ことを祈った。  張建瑞副市長が植樹式で祝辞を述べ、訪問団の小谷典弘団長と共
に『日中友好林』の記念碑の除幕式を行った。                           
    
                                                  (文責;神田)


◆ 中日民間交流が寧夏での緑化に顕著な成果                (第3号-2)

 
 2008年7月3日付けの「人民日報日本語版」は、新華社のウェブサイト「新華網」の情報として、
日本の民間交流が寧夏回族自治区の緑化に顕著な成果を挙げていることを紹介している。
以下「人民日報日本語版」の記事である。

 染野恭満さんは日本茨城県の元公務員。今年春に染野さんとその日本の友人の無償援助
により、中国北西部の乾燥地帯・寧夏回族自治区塩池県で、高沙窩中学教学実習基地の建設
プロジェクトが始まった。高沙窩中学の蔡軍副校長は「これまでの農業実習基地は乾燥し、甘
草の採りすぎ、節度のない放牧、地下水位の低下などが原因で、植物の自生が難しく、砂漠化
が進んでいた。染野さんとそのNPO『黄土高原環境・緑化計画』は実地調査を経て、この地を選
んで井戸を掘り、電機設備を設置し、さらに屋内飼育、防護柵の設置などを行った」と紹介する。
染野さんの無償緑化活動は、中国北西部の乾燥地帯での民間国際交流支援による環境改善
事業の縮図だ。

  日中両国の指導者は、早くも1998年に植樹造林・森林保護分野で協力強化で合意、1999 年に
は日中民間緑化協力委員会を設置した。

 1997年から、毎年少なくて数十人、多くて100人の島根県民が植樹活動のため寧夏回族自治区を
訪れている。訪問したのは、知事や議長のほか、さまざまな階層の友好人士や一般市民である。
島根県民はこれまでに同自治区霊武市で、コマツナギ、ハナキリン、ネイジョウ、トウヒなど4万本
余りの樹木を植え、44ヘクタールを緑化した。今年3月までに同自治区では、民間交流支援を含む
外国による緑化支援事業が13件行われ、人工林・砂漠化防止面積は1万4000ヘクタール、伐採・放
牧禁止による森林回復面積は3万ヘクタールに上っている。   
(文責;神田)
             「人民網日本語版」2008年7月3日  
  
    http://www.pekinshuho.com/sh/txt/2008-07/03/content_131357.htm

◆ 寧夏・隆徳県 中国西北地方で初の「中国書道の故郷」に指定  (第3号-3)


 
北京から「寧夏・隆徳県が中国書道協会によって「中国書道の故郷」と命名された」というニュース
が伝えられた。これは全国で第五番目、西北地方で初めて命名された県クラスの「中国書道の故郷」
である。  

 隆徳県は古くから書道が盛んで、民間に詩書をあがめ尊ぶ伝統があった。宋時代から今日まで、
代々奇才が現われ、多くの有名な作品がある。清の乾隆時代から民国時代にかけて、隆徳県では
張維岳、張文源、雒象屏、雒達、雒玉麟、張蔚儒らが有名であった。特に雒達は、寧夏出身の斉派
(白石)唯一の直弟子で、造詣が深い書法家であり、一代をなした学識深い学者であった。

 前世紀の80年代から、隆徳県政府は、全県の中小学校で書道の授業を設け、小学校3年生から正
規の書道教育を受けるように決めた。現在、全県には区クラスの書道家が10名、固原市書道協会会
員が28名、隆徳県農民書画院の「院士」が216名おり、書道愛好者は1万人を超え、県内では書道が
愛好され、書道の人材が尊敬される風潮がある。  

 今年2月、中国書書法家協会分党の書記、同会副主席兼秘書長の趙長青氏一行が隆徳県を視察し、
同県の「中国書道の故郷」申請を審査した。趙副主席は、「中国書道の故郷になる一つの重要な条件
は、現地政府の指導者層が重要視していることである。この点において隆徳県は確実に実行し、県党
委員会、県政府は改革実践して新しいものを作り出し、文化資源を利用した立県、イメージアップの考
え方で地方経済を振興させていることはとても素晴らしい」と高く評価した。

  隆徳県党委員会書記の周慶華氏は、「高いアオギリがあれば、鳳凰が来て住み着く。よい環境をつく
って、隆徳県の文化産業の発展と外資導入に活路を切り開いた。現在、隆徳県では書画工芸品の展示
即売を中心に、32ヶ所の書画販売店が経営し、すでに一定規模の書画市場が形成された。従業員は当
初の50人から今では215人に増え、販売高は1998年の30万元から2007年の1,000万元余りまでに増えた」と
説明する。  

  ※寧夏新聞ネット2008年7月4日付け【新聞論壇】から 
                                                   (翻訳;郭)

◆ 中国岩画研究保護連盟を設立                        (第3号-4)

人材育成と保護水準向上を目指す
 
 2008年7月7日、銀川発の新華社電によると、中央民族大学中国岩画研究センター、賀蘭山岩画、花山
岩画、将軍崖岩画、陰山岩画、宝鏡湾岩画、寧夏岩画研究センター、北方民族大学岩画研究センター
の8組織が、7月6日、銀川市で、「中国岩画研究保護連盟」を設立した。  

 この連盟は、2年に1回、会議を開き、ユネスコ(国連教育科学文化機関)や外国の岩画研究機関との
交流や協力を通じて、中国の研究者の人材育成を進め、各地の岩画の保護水準を高めることを目的に
している。  

 6日に開かれた「2008年銀川国際岩画活動交流会・第1回賀蘭山岩画芸術祭」において、専門家は岩画
研究について検討と交流を行った。  

 有名な岩画研究家である内蒙古考古研究所の蓋山林研究員は、先人たちは風光明媚な山深い渓谷に
住み、長い間描き続けられた岩画は「岩画回廊」を形成している。ほとんどは先史時代の岩画で、早期の
意識形態を表し、文字が使われる前の人類の生活を反映している。このため、岩画の作者は中国で最も
古い「インテリ」ということができると、述べた。

 台湾の岩画専門家である長栄大学視覚芸術学部の高業栄教授は、「台湾万山岩画の人面像と寧夏回
族自治区の賀蘭山、内蒙古の岩画の人面像は驚くべき一致性がある。このことは台湾が昔から大陸文化
と関係があったことを示すものだ」と述べた。

 また高教授は、万山岩画の様式と題材からみると、額の光もしくはフォーク状の角がついた人面像、杯状
の杭、同心円紋、うずまき紋、足のない全身人物像など、明らかに環太平洋地区の岩画と共通している。
大陸と海を隔てた台湾の先史文化は、東アジア大陸、特に華南地方の文化と密接な関係があったことは
疑う余地がないと述べた。                             

  「中国通信=東京」から                                     (文責;神田)

◆ 寧夏・固原博物館が国家1級博物館に                   (第3号-5)


 国家文物局が組織した第1回博物館格付け評価が先ごろ終了した。国家文物局が発表した第1回国家1級
博物館79館の名簿の中に寧夏固原博物館が入った。  
 固原博物館は、1983年に設立され、自治区文化庁に
所属し、歴史文物を収集・収蔵し、科学研究、陳列、宣伝、教育など総合性を持った省級の博物館である。
また国家重点館、国家1級リスク防護(地震・火災などが発生した際の緊急防護措置を講ずる)指定単位で
もある。当館の敷地面積は4万㎡余りで、建築面積は1.3万平方メートル余りである。陳列区、事務室区、
生活サービス区の3部分で構成され、建物全体は質朴で昔ながらの風格を持ち、色彩は荘重で、風格が
鮮明で、すでに固原市の文化的“名刺”になっており、固原古代文明の展示、愛国主義教育を行う重要な
拠点である。  現在、館所蔵の文物は1.4万件(組)以上で、そのうち国家1級文物は123件(組)、国宝級文物
は3件である。  
 当館の『固原古代文明』、『シルクロードにおける固原』、『古墓館』、『石刻館』及び東屋(鐘亭)などの特定
のテーマは、対外的に開放され、国内外の参観者は40万人以上に達している。
  昨年8月、固原博物館は、寧夏自治区において率先して旅行客に無料開放した。

   ※寧夏新聞ネット2008年5月8日付けから                         (文責;神田)

◆ 寧夏中南部で600万ムーの農作物が干害に見舞われ、36万人の飲み水が不足
                                                                         (第3号-6)


 2008年7月14日付け寧夏新聞ネットの記事によれば、4月上旬以来、寧夏中部乾燥地帯(塩池、同心、海原等)
の大部分の地域で降水量が1960年以来最も少なく、既に80日余りも有効な降水が無い。

 中部乾燥地帯と南部山区では、5年来で土壌湿度が最も悪い状況に見舞われ、農業生産と人畜の飲み水が
不足し、36万人以上の飲み水、600万ムー以上の農作物が干害の被害を受け、内35万ムーが生産皆無である。
現在、自治区政府は緊急に自然災害3級を発動して、全力で抗干減災の対応を実施している。  
 これによれば、引き続く旱魃被害は、農業生産と人畜の飲用水を困難にし、程度が重い災害区では土壌の含
水量はすでに枯死湿度に近づきつつあるか或いは既に達している。全区では合計10県36万人の水が不足し、内
12万人以上が厳しい水不足の状態にある。一部の水不足の住民は10~70kmも離れたところから水を運び、1㎥
の水の価格が30元から120元も高くなっている。中部乾燥地帯の乾燥作物区は基本的に生産皆無である。もし近
いうちに有効な降水が無ければ、干害状況は引続き拡大し、水不足の人口は約45万人に達すると推計されてい
る。  
 歴史上稀に見る干害状況に直面し、寧夏各級政府は緊急に一連の抗干減災措置をとった。

1.生活を守る。下半期の農村生活保護資金6,022万元を緊急に交付し、被災地区に入って困難な状況を把握する。
身寄りの無い人、障害者等弱者の基本的な生活に問題がおきないように努力する。下半期の退耕還林食料費補
助の支給を早め、被災区住民の水、食料を確保する。抗災サービス隊を組織し、人口密集地区の給水、僻地山区
の養老院、生活保護家庭など困難な住民への無料送水、条件のある地域には固定送水地点を設け、無償で住民
に給水する。

2.生産を守る。種子、化学肥料、ディーゼル油等農業資材の調達・輸送、備蓄をしっかりと行う。もし近いうちに有
効な降水があれば、直ちに農民を組織、指導して、再耕作して他の作物に植えなおし、土壌に湿度があればソバ、
キビ、禾本科の草等の種を蒔く。飼料用草の調整や調達、運送をしっかりと行い、老弱したり病気になった家畜を
適切に淘汰し、基礎母畜を保護する。

3.増収を促す。今年の干害状況は、一部の地域で減産やすでに収穫皆無をもたらしている。各地域は労務輸出力
を強め、農民の増収を助ける。

4.長期的な抗災戦略。“三つの100万ムー”高効率農業プロジェクトの推進、中部乾燥地帯生態移民プロジェクト、
中部乾燥地帯重点飲用水プロジェクト及び特色農業発展の推進を早め、長期的で根本的な抗旱減災事業を実施
する。 (原文は2008年7月13日付けの新華ネット)

注;7月12日、13日に寧夏全域で降雨があり、干害状況はいくらか緩和された。しかし一部では雹が降り、農作物に
被害が出た。(編集者注)                                      (翻訳;郭、編集;神田)

◆ 民族地域最大規模の危険住宅改造が寧夏で実施                    (第3号-7)


 
寧夏回族自治区民政庁によると、寧夏回族自治区は、危険窰洞(ヤオトン)・危険住宅改造プロジェクトの実
施に2.2億元の補助資金を投入し、危険窰洞・危険住宅3.9万戸改造し、回族・漢族の貧困住民19.5万人を新居
に転居させ、危険窰洞と危険住宅に住む時代に終わりを告げた。

 寧夏南部山区の九つの県(区)には、220万人余りの回族、漢族の農民が住んでいる。この地はほとんどが高
い山で、十年のうち九年が旱魃で、国家の重点貧困扶助地域である。貧困のために、この地の住民は長期に
わたり20世紀の中期或いは更に昔に作られた窰洞、80年代初期に建てられた土煉瓦の部屋に住んでおり、地
震に耐える能力がなく、民衆の生命と財産が脅威に晒されていた。

 2005年、自治区関係部門は、全自治区の危険窰洞と危険住宅を調査し、生活が最も困難で、住宅の最も危険
な農家に対する認定基準を決め、3.9万戸の困難な農家を危険窰洞・危険住宅改造の対象と認めた。

 寧夏南部山区で実施しているのは、民族地域最大規模の危険窰洞・危険住宅改造プロジェクトである。このよ
うな大規模な住宅改造プロジェクトは、寧夏の歴史上初めてである。政府は特別困難な農家に対して新住宅建
築補助金を支給し、物価水準と農民の負担能力によって補助基準を調整し、農家の困難さによって扶助農家と
救済農家とに分けて補助を支給する。2008年の補助基準は、扶助農家が3,000元、救済農家が12,000元となってい
る。

 今年、危険窰洞・危険住宅改造プロジェクトの第一期工事は全て完成し、寧夏南部山区の生活の最も危険且
つ貧困な農家の住宅安全問題を基本的に解決できるようにする。情報によると、四川大地震で、寧夏南部山区の
土煉瓦の家と窰洞が崩れたり、ひびが入ったりしたが、危険窰洞・危険住宅改造プロジェクト第一期工事で造りな
おした部屋は一つも損害がなく、地元の住民には自然災害に耐える「救命プロジェクト」と呼ばれているという。

 自治区民政庁庁長の馬廷礼氏は「危険窰洞と危険住宅改造は南部山区の住民の住宅建築の古い観念を変
えることができるし、貧困農家の住宅建築に補助することで山岳地帯農民の住宅建築の積極性を高めることも
できる」と語る。  

 今年中に、寧夏は南部山区の危険窰洞・危険住宅改造プロジェクトの第二期工事を実施し、救助農家への救助
基準を1.2万元まで引き上げ、5万戸の貧困農家の住宅条件を一気に改善する計画を立てた。  

 自治区政府は、社会主義新農村建設プロジェクトと結合して、危険窰洞・危険住宅改造プロジェクトと村建設の
統一計画、統一設計、統一建設を実施している。そして、畜舎、便所、台所、生活用水の改造と合わせて、養殖舎、
施設棚、エネルギー節約オンドル、太陽コンロ(太陽光を集めと湯を沸かす器械)、メタンガス池などの基礎施設を
増築する。また、医療室、文化センターを新しく建てることなどにも配慮している。

 ※ 寧夏新聞ネット2008年5月5日付けおよび7月3日付けから                (翻訳;郭、編集;神田)

◆ 彭陽県の653名の名士秀才が富を築く「大黒柱」             (第3号-8)


 2008年7月10日、記者(寧夏新聞ネット)が彭陽県草廟郷の新洼村を訪問し、郷土の才女虎彩虹氏に会った
とき、彼女は鶏舎で働いているところだった。彼女はこの村で最初にアカ牛(黄牛・・・ホァンニュゥ)の改良をし
た「女能人」(女仕事師)で、現在、彼女の鶏舎は「朝那烏鶏」(健康によい全身真っ黒の鶏)の孵化センター
となっている。虎彩虹氏のような「郷土人材」が彭陽県には653名おり、彼らは村人の心の中で「富を築くスタ
ー」となっている。
  1994年、虎彩虹氏は固原農業学校の畜産獣医専攻を卒業した。2000年、彼女は地元で飼養している牛は
品種が悪く、収益が少ないという事情を見て、自宅に黄牛(アカ牛)の冷凍精子交配の改良試験場をつくった。
虎彩虹氏は、まず自分の2頭の牛を改良して村人に見せた。その年、35頭改良した。その結果、改良した小
牛は未改良の小牛より一頭当たりの収入が400元以上増えた。これまで、虎彩虹氏が改良した牛は合計
2,000頭余りになり、5つの郷にかかわった。そして、これまで5回、自治区、市、県から表彰を受けた。
  また、2007年、彼女は「朝那烏鶏」(健康によい全身真っ黒色の鶏)の孵化センターをつくり、今年孵化した
雛は5万羽に達し、収入は2万元以上であった。
  彼女が手本を示し、新洼村の多くの農家が「朝那烏鶏」を養殖するようになり、百羽以上の飼養農家が
3戸ある。村人は虎彩虹氏に会えばいろいろな話題で話にきりがない。または時々県や郷の交流会に出て
富を築く経験を皆に伝える。

 扈志武氏は紅河郷友聯村の出身で、10年前、彼は地元で思い切って日光温室栽培を展開した。彼が手本
を示すもとで、友聯村の日光温室野菜栽培は493棟、高さの低いビニールハウスは580棟になり、農民1人当
たりの収入3,200元の内、野菜収入が半分を占めるようになった。
 これらの「郷土人材」の出現は、彭陽県政府が郷土の人材を養成するのに大いに役立った。2007年以来、
全県で農村実用技術トレーニング班を200期以上開き、各種の農村郷土人材を延2万人以上養成した。そし
て、栽培飼養業、加工業、建築業など各業種に653名の優秀技術者を養成し、「郷土人材」バンクを設立した。
 彭陽県の郷土人材は、村人と一緒に富を築くだけではなく、彼らは村を出て、政治にも参加する。今年、
全県で各業種の人材80人以上が新しく県、郷の人民代表や政治協商委員に当選した。県は成績優秀な200
名余りの栽培飼養農家、農民仲買人、科学技術モデル農家等に命名して看板を掲げ、表彰・褒章を与えた。
 聞くところによると。最近、虎彩虹氏と扈志武氏は自治区人事庁から派遣され、大学で半年間勉強すると
いう。
 ※2008年7月22日付け 寧夏新聞ネットから                              (翻訳;郭)

◆ 彭陽県の草栽培農家の収入が1万元を超える              (第3号-9)

大干ばつの年に生計の道を切り開く
 
 「今年は旱魃で穀物が減産する。しかし秣(まぐさ)の値段が上がり、一キロ1.5元で計算すると、秣(まぐさ)
の収入だけで純収入が1万元を越える……」と彭陽県小岔郷の村民の王国耀が興奮して語った。
 話によれば、彭陽県には、王国耀さんのように草栽培の収入が1万元を越える農家が1,000戸余りもある
という。
 草栽培を始める以前、王国耀さんの家の穀物生産の年収は5,000元にも満たなかった。旱魃が続いたた
め、穀物生産ではただ衣食を満たすその日暮をするだけだった。
 2005年から、地元政府の指導の下で、村民らは穀物生産を草栽培に変えるようになった。王国耀さんは、
請負った60ムーの畑にウマゴヤシを栽培した。その年、ウマゴヤシの収入は1万元を越えた。特に今年は、
秣(まぐさ)の価格が去年の0.8元⁄1㎏から1.5元⁄1㎏にまで上がった。上海や浙江省の飼料加工企業が
現場まで買い付けに来るので、販路に困ることはない。
  彭陽県畜牧局の責任者によれば、草栽培は「1回投資すれば年中利益がある」産業であり、ウマゴヤシ
は旱魃に強く成長周期が長い。統計によれば、2005年以来、4,000戸の農家が「万元戸」となり、平均で毎年
1,000戸余り増えている。
 全自治区の草栽培面積は600万ムー余りで、そのうち彭陽県が102万ムーで、毎年の草生産量は9億キロ
に達し、自治区で唯一の秣(まぐさ)余剰県、秣(まぐさ)輸出県となっている。現在、彭陽県で農業に従事して
いる23万人余りの農民はほとんどが草を栽培し、牧業だけの生産高は3億元に達して、農民一人当たりの
純収入を620元増やしたと言われている。

 寧夏新聞網 2008年7月3日付け 「新聞論壇」から                      (翻訳;郭)

◆ 大旱魃の年のただ1輪の花                         (第3号-10)

固原の施設野菜
 
 彭陽県政府の宣伝部副部長林生庫氏が、7月3日寧夏新聞ネットの記者に語ったところによると、大旱魃で、
農作物はほとんど減産か収穫皆無の状況の下で、彭陽県の施設野菜の生育はよく、農民に希望を与えてい
る。  
 「唐辛子1kgが1.6元で,高さの低いビニールハウス1棟で年間6,000元の収入があり、1ムーあたり1.8万元の
収入が得られる。彭陽県の5,000ムー余りの施設作物の生長ぶりはなかなかよく、農民の増収に希望をもたら
している。今年、固原市は施設農業を8万ムー建設し、うち4.7万ムーを主に唐辛子、トマト、キュウリ、サツマイ
モ、セロリなどの生産に使い、野菜の総生産高は11.67万トンに達する。地元で8.75万トンを消費し、残り2.9万トン
を他所で販売する見込みである」。

 ※寧夏新聞ネット2008年7月4日付から                             (翻訳;郭)


◆ 彭陽県林業局は「封山禁牧」の強化を揺るがせにしない       (第3号-11)


 
6月以来、彭陽県林業局は、夏の収穫期には「封山禁牧」に違反する傾向があるので、五つの措置を
とって「封山禁牧」事業を更に強化し、全面的に造林緑化の成果を保護するために確固とした基礎を築
き上げた。

一.森林派出所の二つの監督組織は、請負っている郷の責任者、技術者と郷鎮の禁牧工作組と連携し、
共同防衛、共同管理の方法で封山禁牧の各政策を実行する。

二.監督の時間は、休日にも休まず、朝、昼、晩を合理的に結びつけ、主に朝晩の密かに放牧する時間
帯を重点に、管理区を全面的に検査し、夏の収穫期に禁牧区での放牧を防止する。

三.監督範囲は、点、線、面を結合して、横は周辺部まで、縦は谷までの方法で主に道路沿線から遠い
辺鄙なところを重点に巡回検査する。

四.飼養農家が、適切な時期に収穫し、ウマゴヤシなどの飼料を備蓄し、畜舎を建てるよう様々な方法
で指導し、封山禁牧の長期的メカニズムの設立に物質的な基礎を築く。

五.全面的な巡回検査を続け、悪質な者の摘発と教育を重点に置く。今月、林業局はパトロール車延90
台、執行官延360人を出動させ、林区での違反放牧事件30件を処理し、30人の違反者を教育的処分をし
た。これによって、長期的違反放牧の「難纏戸」、「釘子戸」(何度も教育処理したが、また違反放牧する
農家)の違反放牧の行為を有効に抑止することが出来、更に「生態彭陽」の建設に確固たる基盤を築い
た。    

 ※2008年7月14日付、《人民ネット寧夏視窓》から                     (翻訳;郭)

◆ 彭陽県の石油区 原油生産量1万トンを超える                   (第3号-12)


 寧夏日報によると、長慶油田分社の彭陽石油区で、原油生産用10本の油井からの液体量は、累計29,916.5㎥
で、原油10,840トンを生産したという。 この10本の油井は、2007年4月に稼動し、一日に出る液体総量は110㎥で,
総合含水量は58%,一日の原油生産量は36トン余りである。

 2006年6月、長慶油田分社は、彭陽県の孟塬,馮荘及び城陽郷で石油を発見し、採掘を始めた。今年の5月末ま
でに彭陽石油区において22本の油井を掘り、その中の12本が正常生産に入り、4本が試運行している。後の6本
は今掘削中である。  

 ※2008年6月21日付寧夏ネットから                                (翻訳;郭)

◆ クコの故郷、寧夏・中寧県で「第1回中国クコ祭り」が開催     (第3号-13)


 
7月18日、「第1回中国クコ祭り」が中国クコの故郷、中寧県(中衛市)で開催された。
以下2008年7月19日付、寧夏新聞ネットの記事を紹介する。

 中国クコの故郷である中寧県は,町の至る所が飾り付けられ、来客があちこちから集まって来た。「第1
回中国クコ祭り」は、お祝いの銅鑼と太鼓、歌や踊り、花火、喜びに沸く多くの人々の祝賀の声の中で盛
大に開幕された。  
 中国経済林協会会長・元林業部副部長劉広運氏、国家漢方薬管理局副局長房書亭氏、自治区指導者
于革勝、張暁素、郝林海、解孟林氏等が出席し、寧夏回族自治区党委員会副書記の于革勝氏が「第1回
中国クコ祭り」の開幕を宣言した。自治区副主席郝林海氏から、中寧県に対する「国家科学技術進歩奨証
明書」が手渡された。房書亭、劉広運、郝林海の各氏が挨拶された。 
 
 寧夏のクコ栽培の歴史は長く、品質が良く、食用・薬用・保健に独特な有効性を持つことで広くその名を
知られている。クコ産業は寧夏自治区の伝統的特色産業であり、規模と生産高は全国一である。原産地
である中寧県は、2000年に「中国クコの故郷」と命名され、中寧クコとその一連の製品は10項目以上の国際
的な金賞を獲得し、クコ酒、クコ濃縮蜂蜜など10種類以上の付加価値の高い製品がアメリカ、イギリスなど
23カ国に輸出され、販売量と輸出量は全国一位である。そのため、農民の収入の半分以上はクコ産業から
得ている。  

 中国クコ祭りの開催は、「中国クコ産業の集団をつくり、中国クコ産業の発展を牽引する」ことをテーマとし、
一連のクコ製品の展示と交易、情報交換、貿易商談と観光などの活動を通して、寧夏自治区クコ産業の資
源優位性、発展の展望及び最新の開発成果を明確に示し,交流協力の拠点を打ち立て、寧夏と国内外の
貿易交流を促進し、寧夏クコを更に高いレベル、更に広い領域への発展を推し進めるためのものである。
 クコ祭り期間中、「全国クコ産業発展協力組」を組織し、「中国クコ産業発展サミット会議」を催し、21の商談
が行われ、合計投資13.4億元に達する項目の調印式が行われた。 

 第1回中国クコ祭りは、国家林業局と自治区人民政府の主催で、自治区林業局、寧夏日報新聞グループ、
中衛市及び中寧県が共催し、農業部、科学技術部、商務部、国家漢方薬管理局、中国農業科学院など国家
関係部門と自治区関係部門が後援し、寧夏日報新聞集団が企画したものである。韓国、シンガポール、ドイツ、
香港、台湾、上海など国内外の業者が参加した。

※寧夏新聞ネット 2008年7月19日付から                            (翻訳;郭)

◆ 「第3回寧夏(中衛)硒砂瓜祭り」が開催された             (第3号-14)


「第3回寧夏(中衛)硒砂瓜(シシャグァ)祭り」を開催
 
 「第3回寧夏硒砂瓜(注)祭り」が、中衛市香山郷(硒砂瓜生産の中心地)で開催された。 これは中衛市
政府が開催したもので、7月31日、祭りに合わせて開催された商談会には、広州山西運城卸売市場、
深圳永樺果物公司等10ヵ所の自治区外の卸売市場、取引業者と地元中衛市の8つの流通業者、合作
者、農民仲買人が参加し、合計60万トン近い取引が成立した。この取引量は全市の硒砂瓜生産高の
50%に当たる。

 今年の中衛市の硒砂瓜の栽培面積は、102万ムー(1ムーは666.7㎡)で、総生産量は120万トン、販売
収入は7.2億元と予想されている。 硒砂瓜は今収穫の時期に入っているが、今年は例年と状況が違っ
て、硒砂瓜が北京オリンピックで、世界各地の選手や来客に特別に提供されることでいっそう活況を呈
した。

  「第3回寧夏硒砂瓜祭り」の開催に当たって、中衛市は自治区外の56の果物卸売市場と寧夏・砂坡頭
区興仁鎮、香山郷、硒砂瓜を取り扱う100人以上の個人業者に招待状を送り、また、合肥緑宝、北京華
耐等5ヶ所のスイカ研究所の所長を招待してスイカの新品種を紹介した。  
 広州山西運城卸売市場の王効寛社長は、われわれの市場に入る中衛市の硒砂瓜は、全て駐車料金、
取引経費、管理費を免除することを表明した。  

  注;「硒砂瓜」;荒漠化して耕地に適さない砂地に、近くの谷間から採取してきた小石を敷き詰めて保
水や保湿、保温効果を保つとともに、風で砂が巻き上がるのを防ぎ、更に種をまいたうえにビニールをか
ぶせて水分蒸発を防ぐ。こうして収穫されたスイカを「圧砂瓜(ャシャグァ)」という。「圧砂」とは「砂を制圧
する、圧する」という意味である。95年からこの方法が普及された。この「圧砂瓜(ャシャグァ)」の中でも、
敷き詰める小石の中にはセレン(中国語で「硒シ」)が含まれていているものがあり、そのセレンが雨水に
洗い流されて土壌に滲み込み、スイカに吸収されたものを「硒砂瓜(シシャグア)」と呼んでいる。「硒砂瓜
(シシャグア)」に吸収されたセレンは体内で過酸化脂質を分解する抗酸化酵素の主成分で、ガンや老化を
防止する抗酸化作用があると言われるミネラルである。そのため、健康食品として全国的に名前が知られ
るようになり、北京オリンピック選手村でも提供されることが決まっている。

 なお、関連記事には、研究所ホームページの2008年3月28日付け「寧夏点描」「北京、上海で人気急上
昇荒漠地で実った寧夏スイカ」,「ニューズレター第1号」の「北京オリンピックで食される 荒漠地で実っ
た寧夏のスイカ」及び「寧夏情報」2008年8月1号の「五輪選手村に沙漠都市・寧夏中衛のブランド西瓜」
があります。ご参照ください。

 寧夏日報、寧夏新聞ネットから                              (文責;神田)

◆ 中央政府の環境保護部長は寧夏出身                           (第3号-15)


 中国中央政府環境保護部の周生賢部長(中央政府の部長は、日本の大臣に相当)は、寧夏回族自治区
出身である。
  2008年3月、新たに就任した新部長への記者会見で、周生賢環境保護部長は、環境保護の必要性は骨
身に染みており、「少数者の富のために、大多数が被害を受け、社会全体がツケを払うということを避けな
ければならない」と語った。
 周部長によると、2007年に中国の二大環境指標は、化学的酸素要求量が前年比3.14ポイント、二酸化炭
素排出量が同4.66ポイントそれぞれ低下し、重要な転換年となった。2020年をめどに、両指標をさらに10%削
減する必要がある。

  2020年には中国の人口は14億5千万人を超え、都市化率は55%に達し、汚水やゴミが環境圧力を倍加さ
せるとみられる。だが周部長は「現在は環境と経済との矛盾が最も目立つ時期であり、経済発展のチャン
ス期でもある」と指摘し、(1)経済を重視し、環境軽視する姿勢から、経済と環境とをともに重視する姿勢へ
の転換(2)経済発展だけを視野に入れた環境保護から、経済と環境とがともに発展する環境保護への転
換(3)行政手段だけによる環境保護から、さまざまな手段を用いた環境保護への転換――の3つの転換を
実現することが必要だと述べた。

 ※「人民網日本語版」2008年3月24日から                                   
                                                       (文責;神田)

◆ 寧夏の生態環境改善度は全国第2位               (第3号-16)


 国家環境保護局が発表した全国生態環境質量変化の趨勢報告によると、寧夏の生態環境改善は明らか
で、その改善度は全国第2位である。これは、5月31日の寧夏統計局関係会議での情報である。
 これによると、2007年、寧夏自治区はエネルギー資源の節約・排出削減と環境総合治理能力を拡大し、
源で抑制し、排出基準を引き上げ、汚染企業を閉鎖するなどの措置をとって、汚染物質などの排出総量を
抑制し、排出物の処理と利用を強化し、これによって生態環境建設の質を引き上げた。
 昨年、全自治区の二酸化硫黄の排出量は36.98万トンであり、前年より3.44㌫減少した。CODの排出量は
13.7万トンで、前年より2.07パーセントの減少である。植樹造林面では、造林面積83.9万ムーを完成し、森
林被服率は9.8㌫に達した。寧夏自治区は、全国に先駆けて“人が近づき砂が退く”省区となった。

  ※寧夏新聞ネット2008年6月1日付けから                             (文責;神田)

◆ 非食料性原料でバイオエタノール燃料が生産可能に           (第3号-17)

――香港の会社が銀川市で

 
香港和宝国際持株有限公司はこのほど、自社の生物活性抽出技術を活用し、テンサイを原料とするバ
イオエタノール燃料の生産研究において、画期的成果を挙げた。寧夏回族自治区銀川市の同社拠点に
おいて長期にわたる工業化生産の実践を通じ、非食料性原料を利用した、低コストのバイオエタノール燃
料の生産を可能にした。
 
 同社は2006年に同技術に関する知財権を取得、世界に先がけて生物活性抽出生産による非食料性バ
イオエタノール燃料生産技術を開発した。本技術は投資額・コスト共に低く、アルコール抽出率は高く、柔
軟性の高い生産工程、環境への影響が小さいなどの長所を有しており、中国ではすでに国内ハイテクプ
ロジェクトとしての認定を受けている。同社は昨年銀川市に、純度96%のエタノールを年間1万5千トン生産
可能な生産拠点を建設しており、世界初となる生物活性抽出技術によるテンサイを原料とするバイオエタ
ノール燃料の生産に成功し、工業化のめどをつけた。

※「人民網日本語版」2008年2月28日  

http://japanese.china.org.cn/environment/txt/2008-02/28/content_11064407.htm

◆ 新型技術育成訓練は農民の視野を広げた                 (第3号-18)


 新型農民技術育成訓練プロジェクトは,我国が農業科学技術レベルを高め、農民の収入を有効に増
やし、新農村建設の実施を推し進める重点プロジェクトである。
 
 2007年、石嘴山市の農業推進学校は、恵農区にある10のモデル村のクコ、ドライ野菜、施設西瓜と瓜類
(フルーツ)の技術育成事業を入札によって請け負った。
 育成訓練の実効性を確保するために、市の農業推進学校は専門家と技術者を招いて農業栽培、養殖実
用技術教材を編集・印刷した。また、経験の豊富な専門技術者を教師にして、育成訓練の対象となった村
とトレーニング協議書を締結した。これによって育成訓練の質を一層高めることができた。
 
 昨年、市の農業推進学校は、「主導産業を中心にし、専業農民を育成し、現地で指導し、一村一品を発展
させる」という要求に基づいて、集中育成訓練を152回行い、専業技術者が指導のために150回、村を訪問し、
合わせて中堅農民400人を育成した。また、各種の専業育成訓練教材600冊、専門技術書400冊、科学技
術VCD-ROM50枚、実用技術宣伝パンフレット1000部を配り、農民5,000人以上に普及し、トレーニングの任
務を全面的に果たしたという。  
 
 目下、新型農民技術育成訓練プロジェクトは、石嘴山市の各郷、村に一層広がっており、 「受講者が模範
を示す役割」が、育成訓練を受ける村の主導産業の健全な発展を推し進めて いる。瓜類の栽培技術の勉強
を通じて、恵農区燕子郷簡泉村の受講者らは、最初の栽培方法だけを身に付けることから、なぜこういうやり
方で栽培するのかまでに変わってきて、理論的レベルも高まった。
 話によると、栽培技術の向上のお陰で、今年、簡泉村の施設瓜類栽培園の規模はさらに拡大されるという。

 ※寧夏新聞ネット2008年3月26日付けから                                
                                                        (翻訳:郭)


◆ 銀川市行政センター 幹部の出退勤を電子監督管理へ         (第3号-19)


 銀川市は、2008年6月から市行政センター各部門の職員および保有車両の出退勤状況を、電子モニタ
リングシステムの導入によって監督・管理することを明らかにした。
  命令を履行せず、禁令を破る遅刻行為が発覚した職員については、全市規模で通達・批判の対象とな
るほか、関連規定により厳重に処分される。

 行政センターのある部門の職員は、「定刻の出退勤は基本的な労働規律であり、本来ならば各人の自
覚に基づき守るべきものだ。電子監督管理システムの利用もひとつの方法だが、幹部の勤務実態に問題
があり、それを改善するためには、各部門の管理者・職員による問題に対する重視と自律意識が鍵となる」
とコメントしている。

※「人民網日本語版」2008年6月6日付けが「銀川晩報」の情報として伝えた。                     

                                                       (文責:神田)