◆発行にあたって                                 (第1号-1)
島根大学・寧夏大学国際共同研究所(略称;寧夏国際共同研究所)のニューズレターが、ようやく発刊
の運びとなりました。
 
 本ニューズレターは、当面、島根大学の構成員を対象に発信し、寧夏国際共同研究所の活動状況を
報告するとともに、主として寧夏回族自治区を中心とする中国西部地域や寧夏大学、寧夏医学院等の
情報を中心に伝えようと考えております。そして、そのことによって寧夏国際共同研究所及び寧夏回族
自治区、とりわけ本国際共同研究所が主たる研究の対象としている寧夏南部山区に関心を持ってもら
いたいと考えています。
 
 したがって本ニューズレターの特徴は、日本のマスコミではほとんど報道されることのない中国の少数
民族地域の一つである寧夏回族自治区や南部山区の話題を多く含むことです。 寧夏回族自治区は、
躍進する中国経済の中でも発展の遅れた地域であり、とりわけ高度高原の一部である南部山区は、自
然生態系、生産と生活条件が不利な地域です。日本で言えば、60年代以降の高度経済成長に取り残さ
れた中国山地の多くの過疎山村と同様の状況に置かれた地域といえます。
 
 寧夏国際共同研究所は、日本の大学(あるいは世界の大学)では数少ない中国西部地域に立地する共
同拠点です。その特徴を生かした、文字通り国際的な学術研究拠点として活動を行うと共に、「有用な」
中国西部地域の情報発信を担う拠点をも目指したいと考えています。
 
 とはいえ、現段階ではまだまだわれわれの情報収集力、発信力は限られています。今後とも試行錯誤
しつつ一層の内容充実に努力していく所存です。ご支援いただくと共にご意見、ご要望をお寄せいただけ
れば幸いです。   
           
        
                     2008年3月   島根大学・寧夏大学国際共同研究所所長 井口隆史

◆ 2007年度「特定研究 寧夏プロジェクト」の現地調査、実施される  (第1号-2)


 2007年度「特定研究 寧夏プロジェクト」の現地調査が、2008年3月1日から9日にかけて実施された。

 今回の現地調査は、「寧夏南部山区を中心とする条件不利地域の経済・社会・生態の発展・改善
に関連する社会科学および農医工等の各分野の共同研究を創出する」という目標を持って行われた。
全体の計画期間は3年間であるが、今回はその初年度である。 全行程は9日間であるが、松江、銀
川間の往復に3日かかるので、実質6日間の現地調査となる。  

 日本からの調査参加者は6人(うち2人は大学院生)、共同研究所からは7人(うち日本側2人)、それ
に寧夏大学などからの各分野の共同研究予定者6人(うち4人は寧夏特別研究員経験者)が参加した。

内容と行き先により3組に分かれて調査を実施した。

①伊藤・桑畑班、関・平岩班、研究所の高・井口班、張・神田班は、同一行動をとることにした。
まず、2日から3日午前にかけて、寧夏大学の専門家から中国の農業・農村についての特別レクチャー
を受けるとともに、今後の共同研究の進め方について各班打ち合わせを行った。  3日午後から中衛
市に向かい、4日から5日午前中にかけては中衛市で社会主義新農村建設の現状について、配布資
料に基き質疑と討論を行った後、新農村建設による農民の新居、肉牛羊生産販売会社、鶏卵出荷場、
鶏卵加工工場、大規模養豚場とメタンガス・肥料生産など10箇所の現場を視察した。
  5日午後には、固原市に移動。副市長から夕食を食べながら地域の現状について説明を受ける。
翌6日午前中には、固原市農牧庁など関係部門からの配布資料に基き質疑と討論を行った。なお午
後に予定されていた生態建設及び農村エネルギー利用と回収状況などの現地視察は昨夜来の積
雪のため現地に近づけず実施できなかった。

②谷口・鄭班は、2日高石鋼、郭少新教授(いずれも07年度寧夏特別研究員)から農村金融についての
概要説明を受けた。
  3日と4日の二日間は、塩池県花馬池鎮王記溝村において「恵民小額貸付公司」と農村小額貸付状
況及び借り受け農家について現地調査を行った。
 5日から7日にかけては、資料の収集及び両教授と今後の共同研究についての打ち合わせを行った。

③一戸班は、2日に宋乃平教授から塩池県の草地及び牧畜業の現状と調査地の基本的状況の説明
と資料の提供を受け、3日午前中には閻宏教授(動物栄養学)から寧夏での動物栄養調査と研究状
況についての説明と資料の提供を受けた。
 3日午後から5日の昼食までは、伊藤班の中衛市調査に参加し、午後銀川に戻る。
  6日と7日の2日間は、宋乃平教授の案内により塩池県において農家での牧畜調査、寧夏大学の人工
草地回復基地視察、草原地牧畜業生産方式の調査などを実施した。

 今回の現地調査の期間中に共同研究の実質的な推進が行われ、初めて参加した研究者も確かな手
ごたえを感じたようである。
 次回の現地調査は8月に行われる予定である。                         (文責:井口)

 


 中国、新年早々から歴史的大雪・・・甚大な被害             (第1号-3)


 
  中国は、2008年の新年早々からまれに見る大雪と低温におそわれた。
  1月10日から2月2日にかけて、中国南部地方を中心に広い範囲で降雪、低温、氷結気候が続いた。

  国家気候センターによれば、今回の異常気象は降雪量、連続降雪時間とも異常なデータを記録し、
100年に1回レベルの大雪害となり、多くの地方で100年ぶり、50年ぶりという大雪・低温気候となった
(長江の中・下流域、西北地方では多くの観測ステーションが100年に1回レベルの降雪量、湖南、
貴州省では最長連続氷結日数が150年に1回レベル)。程度の差はあるが、災害は中国全土の2/3
の省や自治区に及び、電力、交通、農林業など生産面のみならず住民生活など各方面にわたった。
 2月14日の「チャイナネット」によると、死者107人、行方不明者8人、151万2千人が避難した。鉄道や
道路交通網のマヒで足止めされた人は、折からの春節のための帰省ラッシュと重なったために
192万7千人に上った。農地の被害面積は1,180万ha、森林の被害面積は1,733万ha、家屋の倒壊は
35万4千棟(2月2日の「チャイナネット」はそのほかに損壊家屋86万2千棟)にのぼり、被害総額は
1,111億元に達すると報じている。
 
 2月4日の「人民日報日本語版」が伝えるところによれば、中国南部14省(自治区、直轄市)の1月31日
現在の被害状況は、孟宗竹546万ha、森林546万ha、苗木3万6千haが被害を受け、森林従業者や林業
農家の家屋12万軒(41万㎡)が倒壊または損壊した。また、決壊した林道1万1千km、送電施設の損壊
は1万4千km、凍結によって破裂した水道管は3,200km に達した。

 テレビは、連日被害の状況、道路の除雪や送電施設の復旧に従事する軍隊や警察、その他の機関
や住民の活動状況を詳しく伝えた。胡錦涛主席や温家宝首相など多くの中央幹部も被災地を訪問して
住民を励まし、迅速な復旧に努めることを強調した。

 寧夏でも1月12日から連日のように雪が降り、銀川市では20年ぶりの大雪と連続的な低温に見舞われ
た。銀川市での最低気温はマイナス27度で、マイナス20度以下の日が1ヶ月以上 4 も続いた。積雪量は
10cm程度だが、気温が低いためになかなか消えることがなく、春節を過ぎても一面の雪景色は消えな
かった。高速道路は閉鎖され、銀川からの近郊バスや遠距離バスは1週間近くも路面凍結のために動
かなかった。
  2月18日の寧夏日報のネット記事によれば、寧夏の施設農業(ビニールハウス等)の作付面積24万ムー
(2007年)のうち、ハウスの損壊や気温が上がらないために16.2万ムーが被害を受け、実被害面積が9.6万
ムー、全く収穫が見込めない面積が5.3ムーであった。直接的な経済損失は7.45億元に上った。また、銀
川市近郊の「寧夏金沙葡萄有限公司」の栽培基地では、凍土が1mにも達し、61万株の苗木が凍死など
の影響を受けた。葡萄の苗木だけではなく基地内の花卉や花潅木も冷害の影響を受け、被害額は30万
元に上った。
 
 今回の災害は、寧夏が勢いよく進めようとしている施設農業に対する初めての厳しい試練となったと寧
夏日報は語っている。
                                                    (文責:神田)

◆ 中国最大の生態移民貧困扶助開発区への移転がほぼ完了        (第1号-4)


 2007年11月16日付の「寧夏ニュースネット」は, 以下のように伝えた。

 中国最大の「生態移民救済開発区 」で,寧夏・呉忠市に建設中の「紅寺堡(中国語読:ホンスープ
…地名)灌漑区」への引越しがほぼ完了し、南部山区からの最後の移民約3000人が移転してきた。
  「紅寺堡貧困救済開発区」は、1998年から建設が始まり、これまで9年間に、20億元を投資し、40万
ムー(1ムー=666㎡)の耕地を開墾し、19.5万人余りを移転させてきた。水不足の苦しさを十分に味わ
ってきた農民はやっと山の奥から脱出して、豊かな生活を送れることになった。

 長年、寧夏の南部山区と中部旱魃地帯の農民は、雨水だよりの苦しい生活のなかで、収入を増や
すために開墾し続けてきた。そのため生態環境がひどく破壊された。「一年中休みなく風吹き、空に
は鳥が飛ばず、地では砂塵が巻き起こる」という地元の諺が、ここの生態環境の現実を如実に物語
っている。
 貧困と生態破壊を無くすために、1998年、寧夏自治区政府は「紅寺堡開発区の黄河揚水プロジェ
クト」の建設を開始し、山区の生産、生活条件を備えていない人々を紅寺堡開発区に移転させること
にした。  

 紅寺堡開発区黄河揚水プロジェクト弁公室主任の朱方氏は、「生態移民貧困扶助開発を実施し
て以来、ここでは天地がひっくり返るほどの変化が起こった。かつて住んでいた山間部は、交通
の便は悪く、生活条件が劣悪で、情報もなく、貧困から脱却できなかった。現在、開発区では、
道路、給電、給水、通信、生態、農業発展、社会サービスシステム等を全面的に建設し、温室や
菌床茸施設を建設し、生産性が高く、利益の多い農業を発展させるよう指導し、生活の質は大いに
改善した。」と語る。  

 建設が始まって9年、紅寺堡の移民は、生存と衣食の満足から生活の豊かさへの転換へ踏み出し、
現代農業と特色農業を発展させることによって、一人当たりの収入は500元から2,000元まで増加した。
「以前、中部旱魃地帯に住んでいたが、いつも水不足で大変だった。移転して我が家は9間の部屋を
建て、トラック運送業を経営するようになった。移民プロジェクトがなければ、今でも、我々は山の奥
で飲み水不足で途方に暮れているだろう」と香園村村民の馬記礼さんは語った。  

 もともと荒涼としていた紅寺堡開発区には400万本の木が植えられ、森林被覆率が40%に達し、年間
降雨量も270㍉から300㍉まで増えた。
 2000万?の荒漠化した土地に、一つの輝かしい「旱魃地帯の珠玉」が徐々に現れてきた。
  

              (2007年11月16日付け「寧夏ニュースネット」から)     (翻訳:郭、編集:神田)

◆ 紅寺堡貧困扶助開発区の概要                      (第1号-5)


 
1998年に建設が開始された呉忠市紅寺堡(中国語読:ホンスープ…地名)貧困扶助開発区は,寧夏
自治区の中心部に位置し,同心県,呉忠市利通区,霊武市と接している。「塩興二級国道」が開発
区を貫き,東は安堡鎮に,西は国道109線に通じ,交通が便利で,位置的な優位性がある。
 
 計画区域面積は13ムー(880km2,1ムーは667.7m2)で,計画開発耕地は45計画移民総数は22.5万人
で、寧夏南部山区の同心、隆徳、西吉、 固原、彭陽、?源、海原の7県の旱魃地帯に住み、現地では
貧困から脱却できない農民である。計画区域には14の郷鎮、100の行政村が設けられる予定である。
2007年までに灌漑地40万ムーを開発し、20万人を移転させる。1998年の開発初年に郷鎮3と農業集落
移転試験村8が建設された。

 紅寺堡貧困扶助黄河揚水灌漑プロジェクトは、「国家八七貧困扶助計画」と「寧夏双百貧困扶助計
画」実施の重要な戦略的措置である。新灌漑区には220kw変電センター、ポンプセンター、用水路工
事がすでに完成している。農業面では、2011年までに10万ムーの醸造用葡萄の植栽と加工施設、10
万ムーのジャガイモ栽培と販売プロジェクトの確立、10万頭の肉牛飼養とメタンガスプロジェクトの建
設、5万ムーの施設農業の建設を促進して農民の収入増加を図る。そのほか100万ムーのなつめ、4
万ムーのリンゴ、1万ムーの生薬の栽培なども計画に含まれている。

  また、2011年までには各戸に水道、電気、電話を、各村には舗装道路を建設し、ケーブルテレビの
保有率は35%にする。毎年5万人を労務者として輸出して収入の増加を図る。小学校、中学校、人民
病院、消防署、郷鎮の文化拠点、村の文化施設、生活ごみの無害化処理などを実施する。その他、
風力発電プロジェクト(30~40万kw/年)、石炭開発プロジェクト(20万t/年)を発展させる。
 
 2000年12月に[移民定住率アンケート]を行ったところ、1998年からの平均到着率(計画された移民が実
際に現地に移転した割合)は83%で、移転した住民の平均定着率は42%であった(1998年の試験村の2
つの率はそれぞれ90%と67%、1999年が77%と41%、2000年が83%と17%)。これは、自治区政府の「1年
目は移転、2年目は定住」という要求と大きくかけ離れたものであった。移民の定着率の低さは、労働力
不足で開発農地の保護と利用、防砂治沙に影響し、再び荒漠化した土地にしてしまい、重複投資を招
いてしまう。そのため自治区政府と関係各県政府が責任を持って、移転、定住が計画どおり実施できる
ようにするように具体的な援助・指導を行なった。
 
 ※ 現在の到着率、定着率は不明。    (2007年8月、寧夏日報ネットから)                         
                                                (翻訳:郭、編集:神田)

◆ 寧夏大学宋乃平教授 第10回「華夏英才基金」受賞                 (第1号-6)


 寧夏現地調査等でいつもお世話になっている、寧夏大学宋乃平教授が国の第10回「華夏英才基金」を
受け、『農牧交錯帯農牧戸土地利用選択機制研究』を出版された。  

 以下、2008年3月4日の寧夏大学ニュースセンターの記事から紹介する。
 
 2007年1月に公表された「華夏英才基金」の第十回党外専門家・学者学術著作出版支援事業により、2007
年度は全国で58の学術著作が「華夏英才基金」で出版された。
 その中に、寧夏大学党委員会統一戦線部が推薦した、寧夏大学西北退化生態システムの回復と再建省
部共建教育部重点実験室副主任、西部生態・生物資源開発連合研究センター主任の宋乃平教授の学術
著作が含まれている。宋教授の著作『農牧交錯帯における農牧戸の土地利用選択システムに関する研究』
は、この基金の支援を得て2007年12月科学出版社から出版された。
 これは2007年度寧夏自治区唯一の「華夏英才基金」受賞著作であり、寧夏大学の歴史上では初めての「華
夏英才基金」受賞著作でもある。

 「華夏英才基金」は中国共産党中央統一戦線部と関係部門の支援の下で設立された専門プロジェクト基金
である。主に民主党派・無党派の有識者の中の代表的で、影響力のある高級専門家・学者、特に中国科学院
院士、中国工程院院士と教育、科学、文化分野及び帰国海外留学者の中の青年傑出者の学術著作を出版
する。このことを通じて科学技術、文化芸術研究を展開させ、国内外の学術交流・合作と中国の科学技術、文
化、芸術事業の発展を促進するためである。

  「華夏英才基金」は国内外の関係団体と個人からの寄付金を資金源とし、国家が管理している。1997年5月
に、「華夏英才基金」が正式にスタートし、第一回目は中国科学院、中国工程院の10名の党外院士(アカデミ
ー会員)の学術書の出版を支援した。これまで、合わせて600名余りの党外専門家、学者の学術著作の出版
を援助し、社会的に良好な影響を持つ統一戦線事業になった。そして全社会における「知識を尊重し、人材を
尊敬し、労働を尊重し、創造を尊重する」と言う良好な気風の形成に積極的な役割を果たした。   
                                    
                                                   (翻訳:郭、編集:神田)

◆ 北京オリンピックで食される 荒漠地で実った寧夏のスイカ           (第1号-7)


 「寧夏のスイカを北京オリンピックで食べてもらうことになりました。」中衛市農牧庁の担当者は,私たち
に語った。
  
 2008年3月3日午後から5日午前まで行われた2007年度「特定研究 寧夏プロジェクト」現地調査の中衛
市調査の際,私たちは調査地の一つとして不毛の荒漠地を改造したスイカ畑に案内された。畑といって
もそこは広大な丘陵地で,見渡す限り一面に石ころが敷き詰められた荒地同然の場所である。こんなと
ころで本当にスイカが取れるのか,私たちは目を疑うばかりであった。

 「ここはもともと風が吹けば沙がモウモウと立ち上る荒漠化した不毛の沙地でした。地元の農民がここ
でスイカを栽培する方法を発見したのです。その方法は,沙地に石を敷き詰めて,沙の巻上げと水分蒸
発を防ぎ,スイカの種を蒔く方法です。スイカの名前は“圧沙瓜(中国読;ヤシャグァ)と言います。つまり
砂を制圧したスイカと言う 意味です。
 
自治区政府は、1995年からこの方法を普及することにしました。今は101万ムー(1ムーは666.7㎡)で栽培
されています。敷き詰める石のうち特定の場所のものにはセレン(硒。中国語読;シ)が含まれており、そ
れがスイカに吸収されます。セレンは体の中で過酸化脂質を分解する抗酸化酵素の主成分で、ガンや
老化を予防する働きがあるとされているミネラルです。このため北京や上海の大都市で人気が急上昇し
ました。これを“硒沙瓜(中国語読;シシャグァ)と言います。 去年4月胡錦涛国家主席が、寧夏回族自治区
を視察された際にここを訪れられ、スイカの種をまき、なつめの木を植えられました。 そして今年の北京
オリンピックには、この硒砂瓜を選手の皆さんに食べてもらうことになったのです」。 中衛市農牧庁の担
当者の説明は、流暢で、誇らしげであった。                            ( 文責:神田)


◆ 寧夏・平羅県、農民に専門職階制を導入                       (第1号-8)


 2008年1月16日の「チャイナネット」が新華社のウェブサイト記事として伝えるところによると、寧夏回族自
治区平羅県政府は、今年初めて農民を対象にした専門職階制を導入した。専門職名は農民100人に与
えられ、優先的に資金と技術的な援助が受けられるという。

 専門職階名には農民技術員、農民アシスタント技師、農民技師、農民高級技師などがあり、個人の特
技や専門をもとに職階名の前に農学、牧畜など専門分野を付けることができる。

 職階名を得た農民は県、郷の招聘を優先的に受けられ、試験、モデル、普及などのプロジェクトを請け
負うことができる。また、各種の講習、学術会議に優先的に参加でき、関連部門の資金と技術的な援助
を優先的に受けることができる。      
                                                (翻訳:郭、編集:神田)