元気の秘訣

大学内にずらっと並ぶ運動器具
 中国の高齢者の方々の朝は早いです。まだ日も明け切らない時間から、外に散歩にでかけ、朝市で買い物をしたり、公園で身体を鍛えたりしています。
 寧夏大学の敷地内にも、日本では見慣れない、身体を鍛えるための器具が設置してあります。例えば、腰をひねる運動をするための器具、腕力を鍛えるために鎖を引っ張る器具、腕を回すための器具・・・。一見して、どう使うのかわからないものもあります。
 それらの器具を使って運動をしていた、馬さん夫妻にお話を聞きました。馬さん夫妻はお二人とも今年74歳。河南省出身で、1958年、22歳のときに寧夏に移住してきました。ご主人は、建築関係の労働者だったそうです。

筆者:「毎朝運動しているんですか?」
ご主人:「毎日でもないけどね。でも大体二人で朝散歩しているよ。」
筆者:「やっぱり身体のためですか。」
奥さん:「私はリューマチでね。以前は手も動かなかったし、ひざも動かしにくかったんですよ。でも、身体を鍛えたおかげで、最近は大分よくなりました。」


 このように腰をひねります
 聞けば、家から片道30分ほどかけて歩いてきているとか。この時、外の気温は-2℃。お二人の強い意志に頭が下がります。そういえば、中国では杖をついている人は見かけたことがありますが、腰の曲がった方は少ないようです。これも、腰を伸ばしてよく歩いているからでしょうか。お二人は、寧夏大学の門が開いていない時、こっそり壁の柵を乗り越えたりすることもあるそうです。これも、毎日の運動の賜物でしょう。(ちなみに筆者は30代ですが、柵を乗り越えようとしてコートの裾をひっかけ、破ってしまったことがあります。)
 「この辺りは全て農地だったけれど、ここ数年で住宅に変わってしまった」と、銀川の変化を語りながら、「子どもたちも近くに住んでいるし、退職金で生活ができているから現状に不満はない」と言っていたお二人。中国は、このようなタフな高齢者の方々に支えられて発展を遂げてきたのでしょう。さて、今の若者たちが馬さん夫妻の年齢になった時・・・どのような高齢者になっているのでしょうか?

 笑顔が素敵な馬さん夫妻

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