日本語科の実習生たち

 日本の大学生を悩ます一番大きな問題はやはり就職ではないでしょうか。こちら中国でも、就職はかなり厳しい状況にあるようですが、日本の就職活動とはまた違った活動で、仕事に向き合う姿が見られます。それが、大学4年生の「実習制度」・・・インターン制度です。

 中国は9月から新しい年度が始まります。新4年生となった学生たちは、9月中旬から約7週間、会社などへ実習に行きます。寧夏大学日本語科の学生たちも、それぞれ実習先を決め、忙しく働いているようです。多くは学部の先生たちが実習先を斡旋するようですが、中には親が実習先を探したり、旅行に行った先の都市部で実習先を見つけてくるつわものもいます。
 研究所にも実習生がやってきました。虎くん、王さん、劉さんの3人です。彼らは研究所で、日本語を使いながら、資料整理・文字起こし・翻訳などの業務を担当しています。彼らに実習についてインタビューしてみました。

―実習を始めた感想はどうですか。
虎:いろいろ実務を知りました。日常の仕事のあいさつなどがわかりました。
劉:ここで働いて、上司からの仕事を完成させたり、仲間と協力して働くことなど、仕事をするということがわかりました。時間やルールを守ることを経験しました。
王:社会人としての、仕事をするときの礼儀が少し分かりました。あいさつとか、出かけるときに行き先を必ず告げなければならないことなどです。

―実習をする前のイメージと、実際の実習は違っていましたか。
王:もともと、たくさん仕事があって、厳しいイメージを持っていたので、想像と同じでした。
劉:実習する前は、日本人と話す仕事ばかりだと思っていましたが、違いました。(笑)

―将来、どんな職業に就きたいですか。
劉:ジャーナリスト。たくさんの人と交流して、彼らの気持ちを記録する仕事がしたい。
虎:翻訳。西夏研究に関する本を翻訳したい。
王:教師。外国人に中国語を教える仕事がしたい。

―この実習は、将来どのように役立つと思いますか。
劉:仕事に対する態度を学んだことが、一番大きい影響。
虎:社会人としてのオリエンテーションだと思います。

―普段の生活について教えてください。
虎:授業が主ですが、自分の好きな本を読んだり、ゲームをしたり。普通の生活です。
王:恥ずかしいけれど、遊んでばかり。

―日本のみなさんへ一言
虎:ここでの実習を通して、仕事の忙しさと楽しさを感じました。研究する課題がたくさんありますから、ぜひ研究に来てください。おもしろいですよ。
王:わたしは猫とアニメとイケメンが好きです。(笑)
劉:もし、中国の友だちがほしかったら、わたしに連絡してください。イケメン大歓迎!!

 この、楽しい実習生3人との仕事は、11月の半ばまで続きます。(田中)


ここで実習しています
  
       虎くん           向かって左から、劉さん、王さん

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