銀川の蚊

 最近、銀川もすっかり夏らしくなってきた。毎日日中の温度は、室内でも30度前後になる。とはいえ、湿度が低いので風があるときは過ごしやすいし、風がなくても日陰にいればひんやりとしているところが、日本の夏とは違うところだ。 それでも、時には机に向かって本を読んでいると、机に置いた腕と机の間が汗ばんでくることはある。腕の下にハンカチでも敷いて置いておけば問題ないのであるが、面倒である。
 ところで、最近、夏を感じさせるものに、蚊の出現がある。窓には網戸がはめられていて、窓を開けても蚊が入らないようになっているはずだが、夜になるとどこからか蚊が数匹飛んで来る。寝ている枕元にたまに飛んでくると、例の羽音は同じなので刺されそうな気がする。 起きて退治しようと思わないでもないのだが、面倒で放っておくと、それっきりで飛んでこない。寝てしまって、気づかないのかもしれないが、知らない間に刺されてかゆいと言うことも滅多にないのだから刺さないのではないのだろうか。 夜起きて、本を読んでいる時にも、蚊が時々やってくるが、それも日本の蚊のようにしつこく何度もやってくるということがない。数が少ないということもあるのかもしれないが、しつこくなくあっさりとしていて、なぜか弱々しい蚊なのだ。 日本の蚊のように、やっつけようとすると、どこかに見えなくなってしまうし、放っておくとしつこく何度もやってくる、そのようなことはほとんどない。 しかも、素早く逃げないので、手で簡単にたたいて取ることができるのだ。従って、蚊取り線香は、使ったことがない。
 なぜ、銀川の蚊(銀川一般にしてしまうと範囲を広げすぎか知れないという気もする)がこんな状態なのか、寧夏大学の先生に一度聞いてみようと思う。 それにしても、蚊に悩まされないことは大変ありがたい。

(2007年7月17日 文責:井口)


 *銀川・・・本研究所のある中国寧夏回族自治区の都市。

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